第58回 USCPAへの道(AUD学習のポイント③)

USCPA

<<第58回の主な対象読者>>

・USCPAのAUDを学習中の方、これから学習を始めようとされている方でAUDにはどのようなポイントがあるのかを情報収集されている方

・縁あって、このブログにたどり着いてくださった方!

<<本編>>

AUDの学習のポイントの3回目をアップします。今回は、BlueprintのContent AreaⅢ:Performing Further Procedures and Obtaining Evidenceです。このAreaのAllocationが最も高く30-40%です。それだけ重要ということですね。

https://www.aicpa.org/content/dam/aicpa/becomeacpa/cpaexam/examinationcontent/downloadabledocuments/cpa-exam-blueprint-aud-section-july-2019.pdf

Area Ⅲ:Performing Further Procedures and Obtaining Evidence (30–40%)

■A. Understanding sufficient appropriate evidence:分析、評価

◆解説:分析、評価が問われます。しかし、まずはAudit evidence(監査証拠)の概念をまず理解しましょう。Sufficientは量としてどうか、Appropriateは質としてどうか、という観点でAudit evidenceを評価します。例えば、「売掛金は実在する」という実在性に関するアサーションを立証するには、どのようなAudit evidenceがどれだけあればよいのか、ということです。

■B. Sampling techniques:記憶・理解、応用

◆解説:Audit samplingとそのmethodsに分野です。 監査で検証するというえば、このAudit samplingをイメージすると思います。 Sampling riskとNonsampling riskについて違いを理解しましょう。次に、統計学の考え方を用いるかどうかの違いにより異なるStatistical samplingとNonstatistical samplingとそれぞれの代表例(Statistical samplingの代表例:Random number samplingなど)を理解しましょう。さらに、内部統制の有効性を検証するためのTest of control(統制テスト、Attributes sampling)とアサーションを検証するためのTest of Details(実証性テスト、Variable sampling)の違いを意識しながら、それぞれの理解を深めます。監査意見を形成に影響を与える重要な分野です。

■C. Performing specific procedures to obtain evidence:

1. Analytical Procedures:分析、評価

2. External Confirmation:応用、分析

3. Inquiry management and others:応用、分析

4. Observation and inspection:分析、評価

5. Recalculation and reperformance:応用

6. All other procedures:記憶、理解・応用

◆解説:ついに佳境に入ります。 どのように、監査証拠を収集するための手続きです。1.は、Substantive Testsのうち、APと呼ばれるAnalytical Proceduresです。一体、監査プロセスのどの段階でAPは行われるのか、その目的、対象、実施手順を理解します(例:Audit PlanningにおけるAPは、必須で財務諸表全体に対して行う。監査人が把握していない事項を特定し、RMM(Risks of material misstatement)の評価に用いるなど)。2.から5.は、全てSubstantive Testsのうち、Tests of details(TOD)に該当します。いずれも、重要な虚偽表示を発見するために金額に注目した手続きです。2.は、第3社からの情報や状況の確認をとること、3.は、情報提供を社内外にもとめること、4.は他人が実施しているプロセスを観察すること、そして、記録や文書を実査すること、5.は、文字通り再計算したり、Internal Controlとして実施された手続きを再現してみることです。それぞれの、性質、実施時期及び範囲の整理が欠かせません。

■D.  Specific matters that require special consideration :

1. Opening balances:応用

2. Investments in securities and derivative instruments:記憶・理解、応用

3. Inventory and inventory held by others:分析、評価

4. Litigation, claims and assessments:応用、分析

5. An entities’ ability to continue as a going concern:記憶・理解、応用

6. Accounting estimates including fair value estimates:分析、評価

◆解説:財務諸表上の各勘定科目について、それぞれ一般的にどのようなリスクが高いのかを念頭におきながら、必要となる特別な手続きを理解していきます。どれも重要ですが、5.につき補足しますと、プロセスの理解が重要で、監査意見に直結します。クライアント企業は、Assumption of going concernにつき、どのような手続きを踏まなくてはいけないのか、同様に、監査人はどのような手続きを踏まなくてはいけないのか、Substantial doubtの有無の評価次第でどういう取り扱いになるのか、の理解が大切です。

■E. Misstatements and internal control deficiencies:応用、分析、評価

◆解説:Wrap up(取りまとめ)として、MisstatementsとInternal control deficienciesを評価して、影響額を算出します。上記B. Sampling techniquesで学ぶサンプリングの手法で、検出したDeviation(逸脱、Attributes samplingの結果)やDifference(差異、Variable samplingの結果)を集計して、監査意見の形成につなげていきます。このあたりは、実践的な問題を繰り返し解くことによって理解を深めていきます。

■F. Written Representation:記憶・理解、応用

◆解説:経営者確認書です。財務諸表を適切に作成する責任は監査人ではなく、経営者にあります。その責任分担を明確にするための経営者確認書もAudit evidenceの1つとして取り扱われます。要件を把握し、文例などで理解を深めます。このあたりも実務で、実際の書面を見たりできる機会があると実感が湧くのですが。

■G. Subsequent events and subsequently discovered facts :応用、分析

◆解説:次も重要なトピックの後発事象です。2つのタイプ(修正後発事象と開示後発事象)に分かれることをしっかり理解しましょう。そのうえで、後発事象に対してどういった監査手続きを行うのかを理解します。また、監査報告書発行日後に発見されたomitted procedure(欠落した手続き)に対する取り扱いも定められています。

以上がAreaⅢです。AreaⅡに続き、監査のメインどころといえる分野でした。次回は、最後AreaⅣ:Forming Conclusion and Reportingです。