第55回 USCPAへの道(AUD学習のポイント)

USCPA

<<第55回の主な対象読者>>

・USCPAのAUDを学習中の方、これから学習を始めようとされている方でAUDにはどのようなポイントがあるのかを情報収集されている方

・縁あって、このブログにたどり着いてくださった方!

<<本編>>

前回(第54回)のアップで、AUDの合格率は低い傾向にある点に触れ、自分が勉強してポイントになったなあと思ったことをアップしたい旨を書きました。今回は、その内容をアップいたしますが、分量が多くなるため、複数回に分けたいと思います!

内容は、AICPAが公表しているBlueprintsに沿った形でトピック(出題分野)毎に振り返りをして、学習のポイントを記載します。

https://www.aicpa.org/content/dam/aicpa/becomeacpa/cpaexam/examinationcontent/downloadabledocuments/cpa-exam-blueprint-aud-section-july-2019.pdf

私の過去のAUDに関するアップについては、下記をご参照下さい。

さて、AUDのBlueprintのサマリーは次のとおりです。Area IIIのPerforming Further Procedures and Obtaining Evidenceが30-40%で最も比重が大きいです。CPAの現場での実務を疑似経験するような出題が問われ、総合的な理解などがもとめられます。このあたりが、AUDの肝となり、難易度が高いと思われる点だと考えられます。

では、Content areaのIから見ていきましょう。 なお、Blueprintが整理しているSkill(Remembering and Understanding:暗記・理解、Application:応用、Analysis:分析、Evaluation:評価)をそれぞれ引用しています。そして、私なりの解説(学習のポイント)をアップしています。

Area I — Ethics, Professional Responsibilities and General Principles (15–25%)

■A. Nature and scope:

 1. Audit engagements:暗記・理解

 2.Engagements conducted under Government Accountability Office   Government Auditing Standards:暗記・理解

 3. Non-audit engagements:暗記・理解

◆解説:CPAの業務の性質と範囲に関する分野です。Attestation Engagements(監査証明を含む証明業務)を体系化して覚えましょう。①Subject matter(財務諸表なのかそれ以外(例えばProspective(予測財務諸表)なのか)は何か、②CPAの業務は何か(Audit, Review, Compilation,など)、③CPAが準拠するCriteria(IssuerならPCAOB, Non-issuerならSAS)は何かをマトリクス化してしまいましょう。予備校のテキストをコピーするのも良いですし、自身で手を動かして理解を整理しながら作るのもよいでしょう。私の場合は、Abitusに載っているマトリクスをコピーして、そこに書き込みをして持ち歩いていました。

■B. Ethics, independence and professional conduct

1. AICPA Code of Professional Conduct:暗記・理解、応用

2. Requirements of the Securities and the Exchange Commission and the Public Company Accounting Oversight Board: 暗記・理解、応用

3.Requirements of the Government Accountability Office and the Department of Labor: 暗記・理解、応用

4. Professional skepticism and professional judgment  : 暗記・理解

◆解説:倫理(Ethics)、独立性(Independence)、職業行為規範(Professional Conduct)に関する分野です。CPAの根幹をなす部分で、不祥事は社会への影響も大きく、厳しく取り扱われるなかで、昨今重要性が高まっていると考えられる分野です。AICPAが定めるProfessional Conduct、企業改革法が規定する基準、PCAOBが規定する基準、SECが規定する基準、IFAC(IESBA)が規定する基準、GAOやDOLが規定する基準など多岐に渡ります。一番重要なのは、AICPAの基準でしっかり頭に叩き込む必要があります。但し、それ以外が規定する基準も違いの点から把握する必要があります。ところどころ出題されるためです。

 また、CPAの独立性は非常に重要なテーマですので、AICPAの基準に基づき、独立性が確保されているか、損なわれているのか、設例をもとに判断する問題も多く出題されます。従って、細かく正確に独立性の基準を理解しておく必要があります。応用となっているのは、このあたりの問題です。

■C. Term of engagement

  1. Preconditions for an engagement : 暗記・理解、応用
  2. Terms of engagement and engagement letter : 暗記・理解、応用

◆解説:一連の監査の最初のプロセスに該当します。そもそも、監査を引き受けるか(引き受けられるか)どうかを検討するプロセスも含めて、監査の準備段階ステージに関する学習です。①監査契約締結の可否、監査の前提条件、②(必要に応じた)前任監査人とのコミュニケーション、③監査契約の内容、④監査計画の立案、⑤監査計画立案にあたって実施すべき手続き、といったトピックがあります。大切なのは、どういう順番なのかという点です。例えば(必要に応じた)前任監査人とのコミュニケーションはいつのタイミングで実施するのか、その内容は(監査契約締結前と後でそれぞれありますが、前と後とではコミュニケーションの内容が異なります)、この理解を誤るだけで、正答ができなくなります。自分なりにフローをまとめるなり、予備校のテキストをコピーして頭に入れましょう。

■D. Requirements for engagement documentation : 暗記・理解、応用

◆解説:監査は文書化が必要で、それを監査調書として保存しなければなりません。監査調書の種類、要件、所有権は誰にあるのか、保管につき理解が必要です。特に、保管については、IssuerとNon issuerへの監査による規定の違いや文書完了日後の変更等の取り扱いについても理解が必要です。

■E. Communication with management and those charged with governance

1. Planned scope and timing of an engagement : 暗記・理解、応用

2. Internal Control related matters : 暗記・理解、応用

3. All other matters : 暗記・理解

◆解説:経営者やガバナンス責任者とのコミュニケーションという切り口になっていますが、その場面というのは1つに限りません。従って、1は、上記Cにおける監査計画時のリスク評価手続き時やその監査計画時のコミュニケーション、2は内部統制監査で特定された重要な欠陥に関するコミュニケーション、3はその他の監査上の重大な発見事項に関するコミュニケーションです。いつ、どのような内容を、誰に、どのような形式(書面 or 口頭)などをマトリクスにして整理するのがよいでしょう。Abitus社のテキストは、この切り口ではまとまっていないので、私の場合は自身で整理しました。

■F. Communication with component auditors and parties other than management and those charged with governance: : 暗記・理解、応用

◆解説: Component auditors(構成要素監査人)やparties(ここでは専門家と推測されます)とのコミュニケーションの分野です。

■G. A firm’s system of quality control, including quality control at the engagement level: : 暗記・理解

◆解説:Abitusのテキストですと一番最後に出てくるところです。上記BのEthics等に近い分野ですが、CPAの会計事務所に対してもとめられる品質管理しシステムと会計事務所への監視体制の件です。品質管理に関する基準、方針や手法がありますので、それらを理解していきます。また、監視体制としての検査について理解をします。それほど重い分野ではありませんが、取りこぼしのないようにしましょう。

今回は、ここまでとして、Area Ⅱは次回アップします!