第51回 キャリアを考える(USCPA)

USCPA

<<第51回の主な対象読者>>

・USCPAを学習中であるものの、自身のキャリアにどうプラスになるのか時々考えてしまう方

・縁あって、このブログにたどり着いてくださった方!

今回は、キャリアの観点からUSCPAがどうプラスになるのかを考えてみたいと思います。

今、働きながらUSCPAを学習中の方の中には、現職が会計や監査といった分野、あるいはそれに近い分野の方もいれば、全く異なる方もいると思います。

一方で、学習中のすべての方が、USCPA取得後はこのような道に進みたいという展望がそれぞれおありと思います。例えば、USCPA取得を契機に、社内で配置転換を希望する(会計や監査の分野へ)、転職をする(監査法人やコンサルティングファームなどの会計や監査業界、あるいは別の事業会社)、 現職をそのまま極めていく、 など選択はいろいろあります。

さらに、USCPAを学習中の方の年齢層も幅広いです(特に日本在住の受験者※)。自身のキャリアをどうしたいのか、年代などにおいて考え方も異なると思います。20代で早めのキャリアチェンジを考えている方、一定の社会人経験を積んだ40代でも何か新たなキャリアをもとめて学習されている方などです。

※USCPA受験者の統計情報は下記のアップをご覧ください。2015年統計では、日本在住の受験者ですと、年齢別では、35歳以上の受験者が全体の41%を占めています。

むしろ社会人中堅の方の受験者が多いUSCPAですが、今まであるいは今のキャリアがUSCPAとは異なるキャリアであればあるほど、その方の全体的なキャリアとしても深みが出るのではないかと思います。

それなりに長い人生の中でどのようなキャリアを歩むのか、社会経験がはじまったばかりの方も、社会人中堅の方もそれぞれ悩みながらも、一定の意思決定をしてUSCPAの学習をしておられると思います。

そのキャリアの考え方としてわかりやすく整理し、きっと勇気づけられるものをご紹介します。

「教育改革実践家」藤原和博氏が提唱している「「キャリアの大三角形」を作ろう!」です。

同氏の著書「45歳の教科書」(PHP研究所、2018年4月)から引用いたします。

①20代までにまず1歩目の足場を作る※

②30代でもう片足の足場を作り、両足でライフライン(食っていける仕事)となる底辺を固める

③30代~40代で、3歩目をどこに踏み出すか充分に試行錯誤する

④40代~50代で、本格的に3歩目を踏み出して「キャリアの第三角形」を形作る!このとき、三角形の高さを出して容積を広げる(踏み出しを大きくする)ことがポイント

⑤50代~60代では、「キャリアの第三角形」を底面として3D化(立体化)を図る

⑥完成形。信用(クレジット)は、他者から与えられた「信任」の総量。これを積み上げていくことが勉強や仕事の目的

< 藤原和博「45歳の教科書」(PHP研究所、2018年4月)より抜粋>

※「キャリアの1歩目は、 自分の実力というよりも、当時の経済状況や運といった、「 偶然」による ところ が 大きい」(No.602)

※「仕事でもなんでも、 ある1つのことをマスターするのに 必要な時間は、 だいたい1万時間だと言わ れ ています。 たとえば 営業 職 について、1日7時間 働くとすれば、約4年で営業の仕事を習得できる計算になります。」(No.613)

※「仕事のキャリアもそれと同じで、1歩 目を確立するのは、 才能や資質より 時間の持続、つまり続けることが大きい」(No.622)

※「私は 最初から「 自分にピッタリ」の仕事など存在しないと考えています。」(No.630)「与えられた課題 や 使命に応えられるよう、 自分自身を変える努力をして いる」(N0.639)

キャリアの1歩目から示唆に富む言葉が沢山あります。そうだなあ、と同意するのは、全て自分が決めているとも限らず、「偶然」に左右されて面も大きいです。その偶然に出くわす局面の中で、自身で意思決定をしていくということがキャリアの積み重ねでしょう。

USCPAは、1歩目の方、2歩目の方、あるいは3歩目である方もいらっしゃれば、その踏み出しにつながるきっかけに作用させるためという方もいらっしゃると思います。

私の場合は、USCPAはどうかというと、「キャリアの第三角形」でいう、上記③の3歩目を踏み出すための試行錯誤の過程だと思います。

自身のキャリアにとってUSCPAがどういう位置づけなのか、「キャリアの第三角形」で整理してみるのもよいでしょう!

「45歳の教科書」 には、他にも色々示唆に富む記述※があり、これからのキャリアをどう築くかを考えるにあってはおすすめです。

※私がほかに印象に残ったものとしては、「これからの成熟社会を生き抜くには、」(No.889)「 正解 がないか、 正解が1つではない問題に対して、 思考 力・判断力・表現力を駆使して仮説を創り出し、 自分を含めて関わる人がみな納得できる「納得解」を導き出せる力」(No.880)である「情報編集力」を身につけておく必要がある。「 情報編集力は、ピースを自由につなぎ合わせ、自分の世界観を作り上げる「 レゴ型」の能力」(No.889)

「誰かによって定められた完成図に従って、早く正確にピースを当てはめていく「 ジグソーパズル 型」の能力 」(No.889)である「情報処理力」が要求されるUSCPA受験です。しかし、USCPA取得後にもとめられる力は、「情報編集力」であると思います。「情報編集力」を発揮するには、USCPA受験を通じて「情報処理力」を養っておく必要があるといえるのではないでしょうか。

今回は、USCPAのキャリアを「45歳の教科書」を通じて考えてみました。