第3回 USCPAへの道(2018年編 USCPAとACCA)

USCPA

<<第3回の主な対象読者>>

・USCPAとACCA(英国勅許公認会計士)の挑戦どちらが良いかを検討している方!

・縁あって、このブログにたどり着いてくださった方!

<<本編>>

海外駐在から戻り、もう一度USCPAに挑戦しようとしたのが2018年5月です。理由は、日本に帰任し、何やらずいぶんと久しぶりの日常に戻ってきた感覚のなかで、何か挑戦しなくてはと思ったのが1つ。そして、いま1つは、およそその10年前に大枚をはたいて勉強を開始したにも関わらず、海外駐在(という言い訳笑)のためUSCPAへの挑戦をやめたことがその10年常に、心に引っかかっていました。

しかし、USCPAへの挑戦を決心する前に、1点だけ検討しました。それは、USCPAへの挑戦がいいのか、ACCA(英国勅許会計士)への挑戦がいいのかです。なぜ、その検討をしたかというと、10年前にはたいた大枚はすでにサンクコスト、意思決定は常に将来を見据えてすべしというMBAファイナンスや管理会計で勉強したことがふと頭をよぎり、せっかく会計系資格に挑戦するならより価値あるほうにと考えたからです。

世の中の潮流は、IFRS(国際会計基準)というのを仕事がら感じており、この潮流を考えるとACCA取得のほうが良いのではないかと考えました。

そこで主に検討したポイントは、次の4点です。

  • 認知度(みんな知ってる?):
  • 権威(ハクがつきそうなイメージ):
  • 学習環境:
  • コスト(金銭コストと時間コスト):

・認知度

現時点では、日本では圧倒的にUSCPAかと。会計関係の仕事をしている方はもちろん、会計関係の仕事をしていない方でも聞いたことはあるという方は多いです。世界のグローバル企業のCFOでは、USCPAをもっている方も多いという話(イメージ)は聞いたことがあるかと思います。一方、ACCAとなると、会計関係の仕事をしている方でも知らないことがあります。

但し、それは日本の話です。私の知る限り、仕事でよく訪れていた東南アジアでは、ACCAの認知度は高いです。実際、勉強中の現地スタッフもいました。カンボジアに特に多かったです。彼ら彼女らの話によると、会計業務に就いている会社員にとってACCAの取得はキャリアアップ・キャリアチェンジにつながり、多くの人が目指していて、学習環境も整っているそうです。むしろ、USCPAを勉強している人は聞いたことがないとのことでした。このあたり、歴史的な背景もあり、その国の会計基準がIFRSベースになっているかなどに大きく関係していそうです。東南アジアの国々の多くは、IFRSベースの会計基準となっています。

この認知度は、たとえライセンスを使用しない職務に就いたとしてもキャリアアップやキャリアチェンジに効いてくるかもしれません。USCPAもACCAも、英語社会における米国および英国の公認会計士資格でありますが、日本の公認会計士のハイステータスからくるイメージと広い認知度から、USCPAは+αの評価を受けられるでしょう。一方、ACCAはその認知度の低さから効き目がUSCPAよりは落ちるかもしれません。但し、これは現在の話で将来はわかりません。また、ライセンスを使用する職務に就くことを計画されているなら、関係ない話です。

・権威

ここは正直何とも言えませんが、1つの軸として、受験資格要件やライセンス受給資格要件をもって判断するならば、USCPAだと思います。州によって受験資格要件は異なりますが、単位数なども細かな要件があります。つまり、受験者の門戸が狭くし、一定の要件を満たしている必要があることで受験生の質を保つという権威づけはあると思います。私は、法学部出身、MBAで一部ファイナンス・アカウンティング科目を履修していたとはいえ、当時のグアム州要件を満たしておらず、予備校A社の単位取得プログラムで補いました。

一方、ACCAは門戸は広く開けられています。審査はあるとは思いますが、4年生大学卒業をしていれば、受験できるとのことです。このあたり、東南アジアで勉強している人が多いことも納得できます。

もう一つの視点では、日本の会計系専門誌をみるとおわかりいただけると思います。私は仕事柄、それらの専門誌は毎日のように目を通すのですが、専門誌に寄稿している方々は、 ライセンス名を氏名と所属組織の横に明記します 。日本国公認会計士、日本国税理士、米国公認会計士、もしくはこれらの組み合わせでのライセンスホルダーばかりです。会計事務所や税理士事務所所属の方の寄稿が多いから当たり前かもしれませんが、IFRSに関するトピックで日本国公認会計士か米国公認会計士です。これまでのところACCAはほぼ見たことはありません(ゼロではなかったと記憶はしていますが)。単にACCAホルダーが日本には少なすぎるということもあります。これは、どちらかというと認知度の問題でもあります。

日本ではACCAの絶対数が少ないですが、USCPAもACCAもオーガナイザーからすれば、メンバーの質を落とさずに量は増やしたいという意図は少なからずあるでしょう。このあたりは覇権争いにおける作戦だと思います、考えすぎでしょうか。すみません、そもそも権威を比較するというのは、やや具体性と何を訴求するかに欠けたイシューでした。どちらも公認会計士資格として、同格と思います。

・学習環境

日本では、認知度も関わってか、圧倒的にUSCPAのほうが学習環境は整っています。(お金は払う必要はありますが)予備校もあるし、英語教材はもちろん、日本語教材もあるし、切磋琢磨する受験生もいます。一方、ACCAは整っているとはいえません。予備校もないという理解ですし、ACCAから直接テキストを購入してということになります。なお、カンボジアには予備校も存在します。

お膳立てはされているUSCPAと、日本では学習環境は整っていないACCAにあえて挑むか(日本での受験者は多くはないと推測され、フロンティアにはなれます)というところでしょう。

・コスト

現実的に、重要なイシューかと思います。金銭コスト面では、USCPAは最低でも受験料(4科目)、受験会場代(日本受験は+α、海外受験なら渡航費等)はかかります。ACCAも同様に受験料(13科目)、受験会場代も同様です。これに、必要に応じた教材費、予備校代、その他事務に係る費用(USCPAなら学歴評価に関わる費用など)も発生します。また、忘れてはならない点ですが、不合格ならば再受験となります。細かな金額対比は割愛しますが、まとまったお金が必要となります。

時間コスト面では、受験科目数からすればACCAのほうが多く13科目と、免除規定を活用できたとしても、それなりの科目数になるはずです。直感としては、学習環境の整った4科目のUSCPAのほうが、短期集中型で合格を目指せば、総時間コストをACCAよりは抑えられると思います。加えて大切と私が考えるのは、お金はかかりますが、全般事務に長けた予備校の力を使えば、事務コスト(時間)もできるだけ軽減できると思います。この事務に関わる時間は、勉強に充てられる時間が限られたビジネスパーソンや家事をされている方にとっては軽視できません。

さて、4つのイシューを検討しましたが、私の結論はご存知のとおり、USCPAをやはり選びました。どこが決めてになったかというと、結局、かつて自分が何に憧れていたか(プロローグに記載)、そして、大枚をはたいた予備校代金がもったいないというサンクコストの観点です。そうです!、まったく経済合理性のない、しかも列挙したイシューとは異なるイシューからの意思決定です!MBAらしからぬ判断ですが、人間はそういうものだと思っています笑!

つまり、どちらを選ぶかまよっておられる方は、何に重きをおくかです。それは人それぞれ異なります。その自分にとって大切なイシューをきちんと検討できていれば、納得のいく結論となり、迷いなく勉強開始に入っていけるのではないでしょうか。

2019年の暮れにはじめたこのブログ、今年はこれで最後といたします。来年も毎日更新を目指して、元旦からアップいたします。では皆さま、どうぞ良いお年を。